カカポ

カカポ 管理人のつぶやき

 かつて、ニュージーランドにはイタチや野生の猫など、天敵となる哺乳類がいなかったため飛べない鳥が多くいました。天敵がいないので、飛ぶ必要がなくなったのですね。ですが、マオリ族やヨーロッパ人が渡来してから、多くの飛べない鳥が絶滅しました。それは、人間が捕食したり、天敵となる動物を持ち込んだからです。そして、楽園は消え去りました。

 地球にとって、自然にとって一番いいことは、人間がいなくなることかもしれませんね。「地球に優しい」・・・・・・お前どっか行けよと地球は思っているかも?

 それでも、現在まで残っている飛べない鳥たちがいます。
キーウィ・タカヘ・カカポ・ウェカなどがいます。その中でも、カカポはとてもおもしろい鳥です。「でぇーじうむさん」な鳥さんです。

 だいたい、飛べない鳥には、クイナの仲間が多いのですが、このカカポは、世界で唯一の飛べないオウムです。何とも愛嬌のある顔をしてますね。かわいいおじさんみたいです。カカポは逃げるということを知らない生き物です。長い間、天敵のいない環境にいたので、自分が襲われるというか、捕食されるということに対して、危機感が全くないのです。というわけで、こういうのんきな所で生きていたので、カカポは体重3~4キロ、体長60センチもあります。オウム界の「おっきいね・アンパン」ですね。

 でも、少なくとも飛べない鳥なのだから、ヤンバルクイナのように森の中を自由に速く走れるのでは???・・・・・・短距離なら走ることはできます。基本は歩くことで、数キロも歩くことができます。なので、しっかりと歩くための筋肉は発達しています。

 では、人間が持ち込んだイタチなどが襲ってきたら、どうしたのでしょう、少しでも走って逃げたのでしょうか?なんと、このカカポは、その場で固まってしまうのです。よく映画でアメリカのポリスが「フリーズ!」と、拳銃を構えて犯人を追い詰めますが、カカポは文字通り、その場で凍って動けなくなるのです。驚いて腰を抜かすのではなく、腰が固まってしまうのです。じっとして、身を守ることなのでしょうが。イタチにとってはまさに、時間無制限食べ放題ですね。結果、現在カカポは保護地域で250羽ほどが生き残っています。

 カカポの生活はどういう風だったのでしょうか。たぶん、ああ、お腹すいたなあ~~と、面倒くさそうに真っ暗な夜のジャングルで、ぶらぶら散歩するように、木の実や果物を食べていたのでしょうね。

 こんなカカポちゃんですから、疑うことを知らないので、人間が近づいても、ノコノコとカカポちゃんの方から近づいてきます。人間を好きになって、求愛までするみたいですよ。BBC
 カカポのような純真無垢では生きていけない自然界。それは人間社会も同じ。人間にとって天敵は、人間自身でしょうね。なんか悲しいですね。
1年のうち一日だけでも、全員がカカポのようになる、カカポの日を制定しましょう。

              *****カカポ*****
   飛べないオウム:夜行性のオウム:体重3~4キロ:体長60cm(一番重いオウム):
   寿命60年(最長90年・ほぼカジマヤー):体臭・花のようないい香り